車の部品は数えきれないほどの部品で構成され、そのほとんどの部品が摩耗します。それらの部品を点検や整備、調整を行い適正なあるべき形にしていきます。その点検や調整に必要なのが、摩耗や組み合わせに必要な寸法を測定します。摩耗部品や部品調整の測定に必要な器具が精密測定器にあたるノギスです。ノギスには2種類あって今回は、その中のデジタルノギスを「簡単に使える【デジタルノギス】の使い方」をご紹介します。
Contents
ノギスとは
ノギスとは、精密部品や摩耗の度合いを測定し数値で表す器具です。
精密測定器具でノギスの他には、マイクロメーターやダイヤルゲージ、ピークテスターなどがあります。
形は、斧のような?鳥のくちばしのような?形状になっていて、とがっています。その部分で対象となる箇所をはさみ計測します。また溝の寸法や段差や深さを計測できます。
計測は、以下の4通りの寸法計測
- 外側の寸法計測
- 内側の寸法計測
- 段差の寸法計測
- 深さの寸法計測
1つのノギスで4つの寸法計測ができます。
よく使うのが外側の寸法ですね。じぃーさんはですけど。
精密測定器具で代表的なのが、ノギスですね😄
ではでは、このノギスの種類を見ていきましょう。
ノギスの種類
先ほども出てきたのがノギス、このノギスには、主に2種類のノギスがあります。それが、通常のノギス(アナログノギス)、デジタルノギスになります。他には、ダイヤルノギスと呼ばれる測定工具があり、ダイヤルゲージと組み合わさったものになります。
アナログノギス
ノギスと言われている測定器は、アナログタイプのノギスです。
こちらは、電池を使わなくてもいいので精度が保たれているならずーっと使い続けることができます。
測定には、本尺と副尺のメモリを組み合わせて読み取っていきます。
デジタルノギス
デジタルノギスは、電池を使ったデジタル(数値)を表示してくれるのでとても視認性もよく使いがってのいいノギスです。
電池を使用するデジタルノギスですが、いざ使う時に電池切れといったこともありますので注意が必要です。予備の電池を用意しておくことが必要ですね。
ノギスを使うところ
ノギスを使うところは、部品の組み合わせの時に外寸を計測したり、丸穴の内寸(内径)や座グリ(穴の深さ)の深さ部品どうしの段差寸法などを測ります。
車の部品で例えるならば、ネジを通す丸穴の内径だとか、ブレーキローターの厚みの寸法などがあります😄
デジタルノギスの使い方
デジタルノギスの使い方を見てゆきましょう😄
各部名称と機能
<デジタルノギス 表面>
<デジタルノギス 裏面>
<デジタルノギス 表各名称>
<デジタルノギス 裏各名称>
外側用ジョウ
主尺、副尺外側ジョウで構成されています。これらくちばしのような2本のジョウで測定部品(対象物)を外からはさみ外側を測定します。
内側用ジョウ
内側用ジョウには、主尺、副尺内側ジョウのくちばしみたいな2本のジョウによって構成されています。
こちらは、対象物の内側を2本のジョウで押しあて測定します。
スライダー
表示板や各スイッチ類があり、スライドさせることができる。単位は、0.01mm単位で表示される。
指かけ
スライダーを動かす押さえ部分になります。
本尺
本尺には測定時の測定メモリが表示されています。
デプスバー
本尺の中から後方から出てくるデプスバー、部品の深さが測定できる。
副尺
副尺はスライダー裏面に寸法メモリが入っています。(単位は0.1mm)
止ネジ
スライダーを固定するための止めるネジになります。
微動送り
ノギスの種類によっては付いていないこともあるパーツになります。今回使用のノギスは、付いていませんです。
このパーツは、測定時に微動させたい時やゆっくり測定物に触れさせる際に使います。
※Mitutoyoさんのデジタルノギスを使用してしています。各メーカーによっては手順が違う場合もあるので?確認しましょう。
電池はSR44(酸化銀電池)を使います。
step➊オリジン(原点)
オリジンボタンは、測定前に基準となる原点0に調整します。
電池SR44(酸化銀電池)をセットします。
電池をセットした直後から「ーーー」が、点滅表示されます。
外側のジョウを閉じた状態にします。
閉じた状態から”オリジン(ORIGIN)”スイッチを1秒以上押し続けます。
「0.00」と数値が表示されオリジン(ORIGIN)原点が設定されます😄
これで、ノギスの準備ができました!
step➋絶対値測定の確認
絶対値測定(ABS)の確認を行います。液晶の表示に「INC」が表示されていたら、”ZERO/ABS”スイッチを2秒以上押します。すると「INC」表示が消え絶対値測定に切り替わりました。
※「INC」は、比較測定です。
step➌外寸測定
測定前にもう一度「0.00」確認を行います。
外側のジョウに紙をはさみ、紙を引き抜きます。
そうすることで、外側のジョウに付いている汚れが取れます。
ここで「0.00」でなければ、”ZERO/ABS”スイッチを押し「0.00」にします。
基準点が確認出来たら測定に入りますね😄
対象となる部品の外寸を外側のジョウでゆっくりとはさみ測定します。
測定された数値が表示されます。(表示は、1/100)
step➍内寸測定
次に、測定の対象部品の内寸を測定してゆきます😄
測定する対象部品の内側に内側のジョウを広げゆっくり垂直に押しあてていきます。
測定結果(寸法数値)が表示されます。
※内側のジョウを斜めにしたり先端だけで測るとちゃんとした正確な寸法結果を得られなくなります。
step➎段差測定
ノギスの使い方で、意外と知らない方もいらっしゃるかと…、その測定方法が、こちらの段差測定です😄
じぃーさんも使い始めの時は、しらんかったー😅「てへ」
主尺の外側用のジョウの左側と(本尺の左)と副尺の内側用のジョウの左側を対象となる部品の段差にあて測定します。
※主尺と副尺で測定します。
step➏深さ測定
測定部品の深さを測ります。
ノギスの使い方は、ノギスのスライダーを移動させると本尺先端からデプスバーが出てきます。
このデプスバーを測定する対象部品の溝や穴の底までデプスバーを入れて伸ばし寸法を測ります。
※デプスバーの形状に注意!
デプスバーの先端は、R形状にカットされています。その部分を使って対象物の底のR面を避けて測ります。反対面だと直角になっているので対象物底のR面にあたり、計測ができないですよー!使う方向に気を付けて使います。
※デプスバーのR部分の方向に気をつけよう!
上の写真は、デプスバーの先端が測定部品のR面にあたり正しい測定ができていない。
デプスバーのRカット面が、測定部品のR面をさけて測定できるので、正しく測定できる。
ノギスの取り扱い(注意点)
ノギスの取り扱いでの注意点があります。
ノギスの先端、ジョウが鳥のくちばしのような形状になっているので、それを使って缶のフタや部品をつかんだりは、やらないようにしましょう。状の先端が曲がったりキズが付いたりします。損傷を受けるとちゃんとした測定ができないからです。
また、落としてジョウが曲がったといったことも考えられるので、取り扱いには十分に気を付けるようにしましょう。
使用の際は、ジョウに紙をはさみながら抜き取ってホコリや油分を拭い去りキレイな状態で原点調整を行って使います。測定する部品に垂直に優しくはさんむように測定します😄
まとめ
今回は、「簡単に使える【デジタルノギスの使い方」をご紹介しました。
車の点検や自作のアフターパーツなどの作成には必要な工具の一つです。
使い方は、「外寸(外径、厚み)」「内寸(内径)」段差」「深さ」の4つの使い方ができました。
この中の外寸と内寸は、測定には、よく使います。
また、注意点でジョウの先端部分のキズや曲がらさないように取り扱いには十分に気を付けなくてはいかないです。
あると便利なノギス、皆さんも使ってみてはいかがでしょうか。
今回は、ここまでとなります。ご覧になられていかがだったでしょうか。また、別の記事も配信しておりますのでご覧下さい。
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