自動車のエンジンを動かすにはガソリンともう一つ必要なものがあります。皆さんは何だと思いますか。空気(酸素)ですよねー。この空気を綺麗にするのがエアクリーナーです。このエアクリーナーは空気中にある不純物質、汚れた空気を取り除きます。エアクリーナーが無いと汚れた空気、不純物質がエンジンに入りダメージを与え続けることになります。不純物質、汚れた空気によってエアクリーナーが汚れてきます。今回は汚れたエアクリーナーの交換やお掃除方法をご紹介します。
エアクリーナーとは
エアクリーナー、自動車部品で聞いたことがあると思います。エアクリーナーとは一体どのようなものなのでしょうか。
エアクリーナーは、空気をエンジンに送り込む際に必要な部品です。エンジンに送り込む空気は綺麗でなければいけないです。そのため、空気のろ過が必要になるわけです。
エアクリーナーの役割
エンジン内に綺麗な空気を送り込むにはどのようにすればいいのでしょうか。綺麗な空気にするには、水をろ過するように空気も同じくろ過が必要になりますね。エアクリーナーは、エンジンに空気を送り込む際に空気をフィルターをかえしてろ過する部品となります。
エアクリーナーはどんな役割があるの
エアクリーナーの役割で空気をろ過するのはわかりました。どうしてろ過が必要なのでしょうか。
空気中にはいくつもの不純物質が浮遊しています。エアクリーナーは不純物質をフィルターに通すことで取り除いてくれます。不純物質は、微粒子となった塵や粉塵、ごみ、虫などになります。
エアクリーナーの役割は、これらの不純物質を入り込ませないことで、エンジンの燃焼を妨げず、最適なパフォーマンスが得られます。
エアクリーナーが無かったら不純物の燃焼によって吸排気バルブに汚れが固着したり空気の流量センサーなどの機器が誤検出することで燃費にも影響が出てきます。
エアクリーナーのタイプの違い
エンジン内に使われるエアクリーナーには、乾式と湿式(湿潤式)の2タイプに分けられます。これら2種類のエアクリーナーはどのような物なのか?タイプの違いを見ていきましょう!
乾式エアクリーナー(フィルター)
乾式エアクリーナーはどのような材質で構造はどのようになっているのでしょうか。
材質は、ケース内に不織布(ふしょくふ)からなるフィルター(エアクリーナーエレメント)が入っています。構造は、一般的に蛇腹の階段のように折り返された形状になっています。
湿式(湿潤式)エアクリーナー(フィルター)
湿式エアクリーナーは乾式エアクリーナー同様のフィルターになります。違う点は、フィルターにオイルが染み込ませてあります。こちらのオイルは粘度が高くフィルターの効果とオイルの粘りで不純物を吸着させます。
吸気装置のしくみ
人間で例えるなら呼吸器系にあたる自動車の吸気装置。エンジン内に空気を送ると共に空気量もコントロールを行っています。
空気を吸い込む入り口からエンジン内までの流れを見ていきましょう。
➊エアインレットダクト
空気を取り込む初めの入り口。
➋エアクリーナー
汚れた空気や塵などの不純物をろ過し、綺麗な空気に換える。
➌エアホース
各吸気装置へとつなぎ取り入れた空気を流す通り道。
➍スロットルバルブ
バルブの開閉により空気量の調整を行う。
➎サージタンク
取り入れた空気を各シリンダーに振り分ける
➏インテークマニホールド
吸入された空気を分配して各シリンダーに供給します。「インマニ」と呼ばれることがあります。
※インマニは、できるだけエンジンまで直線で同じ長さになっています。空気圧が低下することをできるだけ避けたいからです。又、軽量化もされプラスティックの材質もあります。
汚れたエアクリーナーは燃費が悪い
エアクリーナーを長期間つかっているとフィルターが空気中の不純物質によって汚れていきます。このような状態になるとエンジン出力が低下し燃費を悪化させることにもなりかねません。
燃費にも影響が出てくるエアクリーナー、交換や掃除が必要になります。オススメの交換は、走行距離が約3万Kmが目安と言われています。交換時期は、走行距離が目安でしたが他にそのような状態であると交換、掃除が必要になるのでしょうか。
それは、エアクリーナーを目視によって確認し真っ黒に汚れていた場合は、交換や掃除が必要となります。
乾式タイプのエアクリーナー掃除の仕方
お掃除は、ジィーさんの愛車、三菱トッポさんを例にしていきます。
エアクリーナーは掃除や洗浄しても問題はないでしょうか。エアクリーナーが汚れてくると機能の低下した場合は基本的に交換することが決まりとなっています。
エアクリーナーを掃除や洗浄した場合、機能の維持や劣化の進行を遅らせ長持ちさせることができます。
ちょっと待ってください!先ほど出てきた乾式タイプと湿式タイプの掃除方法とメンテナンスが違うのでそれらを詳しく見ていくことにしましょう。
エアクリーナー取り外し
エンジンルームにエアクリーナがあります探してみましょう。どうでしょう見つかりましたか。
標準のエアクリーナーは、箱状の物に収納されています。箱状のものは、留金が大抵4つで留めてあります。留金を指で引けば簡単に外せます。
留金具を外しても経年劣化や狭い場所でフィルターが取り出せないこともあります。その場合は、エアクリーナー本体を固定しているネジやボルトを外すことで取り出すことができます。
エアクリーナーの洗浄 【乾式タイプ】
汚れに応じてお掃除&洗浄と分ければいいのではないでしょうか。
(1)軽くはたく、ブラッシング
汚れが無く、大きな不純物(虫、埃など)は、軽くトントンとはたくか刷毛、要らなくなった歯ブラシ(柔らかめ)を使って取り除きます。
※大きめの不純物は刷毛やブラシで取りますが、細かな塵や埃は、繊維の中に入り込むのでおすすめできません。
(2)汚れをエアーで飛ばす、吸いとる
エアーガンを用意します。
不純物で細かい埃や砂などの汚れが多少付着している場合は、どのようにお掃除をすればいいでしょうか。このような場合、エアーを吹き付けるか掃除機で吸い取るという方法があります。どちらも注意点がありますので気をつけて作業しましょう。
■エアーを使った作業
エアーを使う時の注意点は、フィルターの汚れている面に吹き付けるのではなくエンジン側となる面からエアーを吹き付けます。汚れている外面側からエアーを吹き付けると不純物が繊維の中により入りこみます。入り込んだ不純物はフィルターを詰まらせる原因にもなります。
始めは、様子を見るために端から軽くかけてフィルターを潰さないようにしましょう!
純物を吸いとる
掃除機などを使う場合は、汚れている面かエンジン側になる裏面のどちらに使えばいいと思いますか。こちらは外面側の汚れている不純物を吸って取ります。
初めは吸引弱から始めフィルターを壊さないようにしましょう!
(3)洗浄液に浸ける
なかなか落ちない頑固な汚れは、どのように洗浄すればいいでしょうか。この状態だと洗浄液の中に浸け置きで洗浄していくことになります。
※頑固な汚れは、目で見て真っ黒になっている状態です。
■中性洗剤を使う
バケツの中に適量の中性洗剤と水を入れ、バケツの中にフィルターをいれていきます。約1時間程、放置します。バケツの中は付着した汚れが取れて真っ黒な状態になっているかと。
バケツの水を取り替え中性洗剤を入れます。先程と同じようにフィルターを入れ次は、軽く動かし(ゆさゆさと)付着した汚れを落としていきます。この作業を数回繰り返してバケツの水が汚れ無くなるまで行います。
■頑固な汚れにオススメ!
これでも落ちない場合はアルカリ性のルークリ洗剤を使います。
油によるギトギトなんかも落としてくれます。こちらは2倍の希釈し霧吹きなどの容器に入れて使用します。フィルターに直接吹き付けてバケツの中で揺らしていきます。バケツの中の水が汚れなくなるまで数回繰り返していきます。
※ビニール、ゴム手袋は必ず着用しましょう!
(4)エアクリーナーを乾燥させる
エアクリーナーを乾燥させます。完全に乾燥させましょう。乾燥後は、エレメントを装着します。取り付けは、2つ又は、4つの留め金具で固定します。
湿式タイプのエアクリーナー掃除方法
湿式タイプのエアクリーナーの取り外し方は、乾式タイプとほとんど同じになります。こちらでは割愛させていただきます。
洗浄方法やお手入れの仕方は違うので見ていきましょう!
湿式エアクリーナーの洗浄
湿式エアクリーナーは特殊なオイルが塗布されています。オイルがつていることで汚れが吸着され綺麗な空気になります。では、どのように洗浄すればいいのでしょうか。
(1)中性洗剤で洗浄
乾式タイプ同様、バケツの中に適量の水と中性洗剤を入れます。フィルターもバケツの中に入れ約1時間程、浸け置き状態で放置します。
(2)バケツの中でゆさゆさ
バケツの中は真っ黒で汚れているので捨て、新たに水と中性洗剤を入れフィルターをゆっくりと動かしながら(ゆさゆさ!)汚れを浮かせて取っていきます。
(3)洗浄の繰り返し
(2)の洗浄を数回繰り返し汚れが出なくなるまで行います。
(4)乾燥させる
汚れが取れたら乾燥させましょう。半日以上陰干しで充分に乾燥させます!
(5)専用オイルを塗布(エアゾールオイル)
乾燥後は、専用オイルを塗布していきます。汚れと共に表面の油分も一緒に取れてくるので、専用オイルを施します。スプレータイプで軽く均等に吹き付けることで、フィルターに薄いピンク色のオイルが染み込んでいきます。乾いたタオルやショップタオルなどで余分なオイルを吸い取ります。
(6)フィルターを取り付ける
フィルターにオイルの塗布が終えたら装着します。
先程の乾式エアクリーナーと同様、ひどい汚れにはルークリがオススメします。
何回もルークリを吹きかけバケツの中でゆっくり「ゆさゆさ」と動かし油分や細かい埃を取り除きます。
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<インテークマニホールド>
エンジンの各シリンダーにインマニ=インテークマニホールドは、空気を分配する枝分かれした配管になります。
エンジン作動時は、インマニ内に一定の負圧が掛かり内部圧力が下がります。そのため、吸気の低下や1本のパイプが他のパイプから空気を取ってしまうことで全体の吸気効率が下がることがあります。
これらの原因で吸気効率が低下しないように、無駄なパイプの曲がりを減らしたり長さを均等にするといったことが施されています。又、軽量化のためにプラスティック製のインマニを付けている車が今後、増えています。
まとめ
今回は、自動車の純正乾式エアクリーナーを洗う方法/湿式タイプも!をご紹介しました。
私の軽自動車を例に説明しました。参考になればうれしいです。
エアクリーナーには種類がありましたね。どのようなタイプがありましたが覚えておられますか。
種類は乾式タイプと、湿式タイプがありましたね。どちらも同じ不純物を取ると言った機能になりました。乾式タイプは、不織布が折りたたまれ、蛇腹状になっていました。湿式タイプは形状は乾式タイプ同様で違いは、専用のオイルが塗布されていることでした。
オイルが塗布されているとオイルに吸着させより不純物を取り除く効果を持たせていました。
どちらのタイプも洗浄をすることができ使用期間を延ばすといったことで維持費の節約ができそうです。
原則、交換が必要となっているみたいですが、どうせ交換が必要なら試してみるのも価値があるかもしれませんね。
今回は、ここまでとなります。ご覧になった方は、いかがだったでしょうか。また、別の記事も見てくださいね。
皆様の愛車がいつまでも綺麗であり続け安全に事故の無いことを祈っております。
では、また次回お会いしましょう!