自動車のエンジン部品で重要な役割を持つのがピストンになる。今回は、このピストンの構造やエンジンのどの位置にあたるのかをご紹介します。ピストンは燃焼室に送り込まれた混合気の燃焼をうける高温状態が常にある。このような環境下の中で動力を生み出してくれる部品となる。
Contents
ピストンの役割とは
ピストンの役割は、往復運動を行う。
混合気(燃料)の燃焼で発生した熱エネルギーによって、往復運動を行い動力を生み出すのがピストンの役割。
ピストンの往復運動は、エンジン回転数5,000rpmの場合、ピストンが1分間に5,000回往復していることになる。
ピストンの強度は、こうした環境下で、内壁との激しい摩擦や高温に耐えることが求められる。
ピストンの構造
ピストンの材質は、鋳鉄製が多かったが、現在では軽量で頑丈なアルミニウム合金が使われていることが多い。
またピストンの表面はコーティングが施され、それによってシリンダー内で滑らかに往復運動ができる。
ピストンの構造は
ピストン内部は空洞になっていることで、軽量化を図っている。
ピストンの外周には溝があり、ここに「ピストンリング」「オイルリング」などの細い輪を挟むことでシリンダーからの燃焼ガスが下部に漏れないようになっている。
ピストンの8つの基本構造
ピストンの構造は、主に8つの構成からなっている。
ピストンの8つの構造
- ピストンヘッド
- オイルリング溝
- コンプレッションリング溝
- ピストンリング
- ピストンピン
- スナップリング
- クーリングチャネル
- ピストンスカート
上記がピストンの基本構造にあたる。
ピストンヘッド
ピストンヘッドは、ピストンの上面に位置し燃焼室の底部を形成している。
ピストンヘッドの形状は、圧縮時の混合気の渦にも関係している。
オイルリング溝
オイルリングの溝は、オイルリングを取り付ける溝。
コンプレッションリング溝
コンプレッションリングを取り付ける溝。
ピストンリング
ピストンリングは「コンプレッションリング」「オイルリング」が一般的。
シリンダー内壁とピストンのすき間を埋めることで燃焼室の気密性を高めている。
また、ピストンの熱をピストンリングからシリンダーに逃がす役割もある。
ピストンピン
ピストンとコンロッドの端の部分をつなぐ中が空洞の円筒形からなる形状。
スナップリング
スナップリングはピストンピンをピストンに固定させるための金具になる。
クーリングチャネル
冷却用のオイルが流れる通路。
ピストンヘッドを冷却させるノッキング対策のための構造。
ピストンスカート
ピストンヘッドより径が大きくなっている。
熱膨張や熱伝導性などを考えて形状が決まる。
まとめ
今回は、ピストン構造(自動車のエンジン部品のしくみ)をご紹介しました。
ピストンは運動エネルギーを生み出す大事なパーツの一つ。
絶えず熱の影響を受けている。そのことから熱の処理、熱伝導を考慮し設計されている。
また、ピストンの上部にあたるピストンヘッドは混合気の渦を発生させ燃焼の有効性を高める役割もある。
それによって、出力や燃費にも影響を与えることにもつながる。
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また、皆様の愛車がいつまでも綺麗であり続け安全かつ事故の無いことを願っております。
では、また次回お会いしましょう。