車のエンジンの燃焼室に送り込まれる混合気。その混合気はただ単に流れていくのではなく最適な燃焼方法で流れる方法が2種類あります。今回は自動車のエンジンの燃焼室での2種類の混合気の渦の流れ方をご紹介します。混合気の流れによってエンジン性能や燃費に左右されることになる。重要な要素の一つだ!
Contents
混合気の渦の種類
混合気は、燃料となるガソリンや軽油に空気を混合した噴霧状の気化した状態の燃料となる。
この気化した混合気を燃料室に噴射することで効率的に燃やしている。
燃焼室に混合気をキレイな状態で渦を送り込むことが大事になる。
この渦は、横方向の渦をスワール渦と縦方向の渦をタンプル渦と呼ぶ。
- スワール渦
- タンプル渦
上記2種類が混合気の渦の種類になる。
スワール渦
スワール渦とは、燃焼室に送り込まれる混合気の過流の渦が横向きになっている。
燃焼室内で発生した過流を圧縮する必要がある。それによって、燃焼速度を速め効率的に燃料を燃やせる。
タンプル渦
タンプル渦とは燃焼室に送り込まれる混合気の過流が縦向きの渦になる。
吸気側のポート角度が垂直になればなるほど発生しやすくなると言われている。
混合気とは
燃料は、気化(細かく)するほど燃えやすくなる。
混合気を燃えやすくするには燃料の体積、燃料の表面積が関係してくる。
燃料の体積
燃料の体積の直径を1とする。
直径1を半分にすると0.5になる。半分になった燃料ひとつの体積は1/8になります。
そのことから燃料の体積は、8個となる。
では、次に表面積を見てみる。
燃料の表面積
燃料の表面積を半分にすると、燃料ひとつの表面積は1/4になる。
上記の体積で説明した通りの数、8個分になると表面積は2倍となる。
それにより気化しやすく燃焼しやすい。
上記の解説にある様に燃料は細かくなればなるほど燃えやすくなる。
圧縮比と膨張比の関係
圧縮比とは、シリンダー容積と燃焼室容積の比率に関係する。
圧縮比が高くなるとがエンジンの出力を上げることができる。
では、圧縮比とは何か?
- ガソリンエンジンの圧縮比は11前後
- ディーゼルエンジンは20前後が標準
上記の圧縮比以上になるとノッキングが発生することが考えられる。
圧縮比に関わるシリンダー容積と膨張比
次に圧縮比に関わるシリンダー容積と膨張比の関係を見ていく。
シリンダー容積
ピストンがシリンダー内を下降し、下死点に到達した時のシリンダーの容積のこと、燃焼室容積は上死点まで上がった時に残る空間の容積だ。
膨張比
膨張比とは、ピストンを押し上げる力?
圧縮された混合気が燃焼することで、膨張時にピストンを押し上げる力のことを指す。
レシプロエンジンは、圧縮比と膨張比がほぼ等しい。
※ミラーサイクルエンジンを除く
ミラーサイクルエンジン
吸気弁の閉じるタイミングが早く閉じるエンジン。とはいえ遅く閉じても厳密には「ミラーサイクルエンジン」となる。
圧縮比の計算
圧縮比=シリンダー容積(排気量+燃焼室容積)/燃焼室容積
例)排気量900cc、 燃焼室100cc、➜ (900+100)/100=10
圧縮比は10
圧縮比と膨張比
吸気(下死点)10➜ 圧縮(上死点)1➜ 燃焼(下死)10
通常の圧縮比の関係は、圧縮比≠膨張比です。
まとめ
今回は、燃焼室での2種類の混合気の渦の流れ方をご紹介しました。
混合気の過流は、2種類あり横方向の渦「スワール渦」と縦方向の渦の「タンプル渦」がありました。
過流を発生させることで、燃料の燃焼を早く均等に燃焼させることができます。燃焼効率がいいとエンジン性能にも左右される大事な渦だ!
ブログ以外にもmamecoroエンジンは、YouTubeでの動画を配信しております。そちらもご視聴よろしくお願い致します。チャンネル登録も宜しくお願い致します。
ご覧いただけますよう心から願っております。貴重なお時間ありがとうございました。
また、皆様の愛車がいつまでも綺麗であり続け安全かつ事故の無いことを願っております。
では、また次回お会いしましょう。