車の購入時にいくつかの支払い方法がある。今回は車の購入で支払方法の一つ、「残クレ(残価設定ローン)」組んで損する得をする人(場合)を解説していきます。残クレの良さは、手の届きにくい車の支払いを据え置くことで乗ることができる支払方法になります。残クレ(残価設定ローン)のメリット・デメリットも見ていきます。
残クレ(残価設定ローン)とは

あらかじめ車体の下取り価格を設定し残価分を返済する。
最近では、お車を購入する際に残クレといった言葉も目にすることが増えてきました。
残クレ(残価設定ローン)を組んでご利用されている人も多くなってきています。
皆さんが残クレで想像するのは「頭金が少なくすみ、毎月の支払額が抑えられ期限がきたら戻すか乗り続ける」といったこを思い浮かべられる方が大半だと思います。
残クレに全ての諸費用(保険・車検・点検)をまとめプラスし、車のかかる費用も含まれているのでいざといった点検、車検の思わぬ出費に戸惑わなくて済む新たな車の選び方
もう少し残クレを簡単に説明すると、車体価格から3年、5年に下取りされる金額をあらかじめ決めておき残りの残価を毎月の支払い(返済)する仕組みになっている。
とはいえ自分に残クレでの購入方法が合っているのかを今一度、確認しておきたいところです。
そこで今回は、残クレでお車の購入を考察してみた!
車好きの方やお車を生活・環境で使用される方、とにかく費用を押さえたい方など購入の理由は人それぞれ。
納期に時間がかかる車種が即納できるといった場合や、予算の都合であきらめていたワンランク上の車種に手が届きそうならば選択肢の一つ。

ちなみにランクル・ハイエースがリセールバリューがいい!
購入して何年間、何十年も乗るなら多少の無理もわかる。
とはいえ、決して安い買い物ではないのでよく吟味することも必要だ!
残クレを利用して損をする、損をしないといった内容を以下で解説します。
残クレには種類がある
残クレ(残価設定ローン)の種類は、2種類。
残価設定ローンは2種類:
- オープンエンド方式
- クローズエンド方式
オープンエンド方式
あらかじめ査定額が決めることで毎月の支払いを抑える。
ローンを契約する際に残価を公開し、契約期間が終了した残りの残価を清算する方式になります。
★契約設計時
- 残価の公開: 公開される
- 残価生産の責任の所在: お客様
- 残価: 契約の際に同意の上で高く設定が可能
★契約満了時
選択肢:
- 残価を清算し車を買い取る
- 延長する(再契約)
- 市場価格と設定額を査定し差額を清算後に返却
【オープンエンド方式メリット デメリット】
- 残価を高く設定できる
- 毎月のローン設定を低くできる
- 契約終了後に延長(ローン)、買取ができる
- 精算時に思いもよらない額の請求(残価を高くし過ぎた場合)
- 車のコンディション(キズ有無など)を維持する必要がある
【残価清算時のポイント!】
残価を高く設定すると毎月のお支払いは安くなる。
しかし契約満了時の査定が残価よりも低かった場合に負担が発生することになる。
クローズドエンド方式
ローン終了後の残価清算(下取り額)をローン会社が保証する方式。
★契約設計時
- 残価の公開: 非公開になる
- 残価生産の責任の所在: ローン会社
- 残価: オープンエンドと比べると上限が低くなることも
★契約満了時
選択肢:
- 車の買い取りができない
- 延長ができる(再契約)
- 返却し清算は行わない、車にダメージがあれば原状回復し返却
【クローズドエンド方式メリット デメリット】
- 清算時の価格が設定残価より低くても差額はローン会社負担
- セールバリューを気にしなくてもいい
- 残価設定が若干低くなりがち
- 月々の支払いが高くなる
- ローン終了時の買取はできない
【残価清算時のポイント!】
残価精算責任はリース会社にある。
車の価値の変動を気にせず、通常の範疇で丁寧に乗っていれば大丈夫。
残クレの対象車両が国産、外車のメーカーを採用されているか確認が必要。
オープンエンドかクローズドと明記されていないことが多く契約内容を確かめることが大事。
セールスが上記の2つの方式をよく理解していないこともある。
残クレでの設定が今後の支払いに大きく差が出ることもある。事前によく確認しておいた方がいいだろう。
残クレ契約の際に知っておくことは
メリットのうらにはデメリットも。
通常のローンよりも月々の返済が低く抑えられ乗りたかった車に手が届き車を買うことができる?
しかし契約満了時に訪れる選択肢があります。
5年のローンを組んだ場合の例で見てみると
残クレ期間の満了時に訪れることは?
5年後にやってくる選択肢。
- 車を返却
- 別の車に乗り換える
- 残価を一括支払い
- 残価の再ローン
先ず、車の所有権はディーラー、クレジット会社側にあり車を持っていても「使用者」になっている。
自己所有にするならばローンを完済する必要がある。
途中で手放そうとしても所有者はディーラー、クレジット会社になっておりローンを全て完済しても名義変更が必要がある。
これからを踏まえ考えられることは、契約満了時にセールスは「車の乗り換え」を押してくることは間違いないことだろう!
5年後にやってくる現実を考え残クレを組むことが必要となる。
では、どのような人に残クレが向いているのでしょう。次は、残クレに向いている人・向いていない人の解説をしていきます。
残クレに向いている人

残クレを組む場合に向いている人の乗り方は。
残クレを組のが向いている人の乗り方で得をする!
- ボディカラーにこだわらない
- 年間の走行距離が少なめ
- メンテナンスはディーラーにおまかせ
- 車にダメージをあたえない
- カスタムにしない(ノーマルで乗る)
- いつも新車に乗りたい
- タバコは吸わない
- ペットを乗せない
- 自分名義にこだわらない
下記にまとめてみた。
ボディカラーにこだわらない
色にこだわりがない人は人気色にすることをおすすめしたい。
【日本で人気のあるカラー】
- 白 35%
- 黒 19%
- シルバー 11%
日本での人気のボディ色は、1位が白(35%)、2位が黒(19%)、続いて3位がシルバー(11%)となっている。
世界での人気色は、こちらも白(38%)と日本と同じ1位で2位が黒(19%)と占める割合が同じ、続き3位がグレー(15%)となりこちらは、日本と違っていた。
【世界で人気のあるカラー】
- 白 38%
- 黒 19%
- グレー 15%
人気色にすることで残価設定にも若干の差がでる。ボディ色の選定が必要となる。
年間の走行距離が少なめ
走行距離が少ないと下取りに有利。
契約条件として走行距離は少なく希望する人が圧倒的に多いのではなかろうかと。
お車を手放す時に走行距離が少ないと下取りに有利になる。
メンテナンスはディーラーにおまかせ
契約時にあるのがメンテナンスパック。
このメンテナンスパックに入っておくことで、車をいい状態に保つことができディーラーも車のコンディションも把握しやすい。
そうすることで返却の際の査定にも有利。
車にダメージをあたえない
車へのダメージ(キズ、へこみ)がないことで返却時のマイナスを回避。
車のダメージ(キズ、へこみ)があるとその分のマイナスが生じる。
出来る限りキレイな状態で契約満了時を迎えたい。
カスタムをしない(ノーマルで乗る)
ディーラー、メーカー以外の社外品は復元する必要がある。
しかし、ドレスアップ等のカスタムは基本NGになっていることが原則。
もしカスタムを行いたのであれば、契約時に確認する必要がある。
了承してくれる可能性は極めて低いと考えておくべき!
いつも新車に乗っていたい!
新車にいつも乗っていたい方。
人気車種へのこだわりを持っている方、ついつい新しいものに目がいきがち、飽きてしまいがちなど。
いつも新車や違った車種への乗り比べをしたい方向けにおすすめできる。
タバコは吸わない
タバコはもちろんNG。
タバコの臭いやシミは車内の汚れとなり下取りに影響する。
中古車にしても選びたくない条件の一つとなっていることもあり、タバコはご法度である。
ペットを乗せない
ペットの臭いや汚れもNGだ。
ペットの臭いが付いてしまうと取れない。そうなると契約満了時に影響も。
自分名義にこだわらない
名義はディーラー、クレジット会社になる。
自分名義にならない。名義にこだわらない方。車検証に記載されているが人に見せることもないので気にはならない。
上記の条件に合う人は、「残クレ」が適しているのではなかろうかと。
残クレに全ての諸費用(保険・車検・点検)をまとめプラスし、車のかかる費用も含まれているのでいざといった点検、車検の思わぬ出費に戸惑わなくて済む新たな車の選び方
最近では、「残クレ」を選ばれる方が多く広がってきています。
残クレに向いていない人
「残クレ」に向いていない人が選んだことで損をすることも(乗り方も)。
次に「残クレ」に向いていない人をまとめてみた。
残クレを組のが向いている人の乗り方で損をする⁉
- こだわったボディカラーを選びたい
- 年間の走行距離が多くなる
- メンテナンスはディーラー以外でしたい
- 車をよくぶつける、壊す
- カスタムを選びたい(カスタムで乗る)
- 個性のある車種を選びたい
- タバコを吸う
- ペットを乗せてあげたい
- 名義はこだわる
上記の内容をまとめてみた。
こだわったボディカラーを選びたい
ボディカラーにこだわりをもつ人は・・・。
ボディカラーに個性をもたせたい方もいらっしゃるかと思います。
特別色であっても多数の方に受け入れられる色でなければ清算時に査定が下がります。
この先、乗り換えがなく長期に乗っていくなら希少な色にこだわってもいいのかと思いますが、手放すことを考えているなら人気色にすることをおすすめします。
年間の走行距離が多くなる
距離が超過すると清算時に金額が上がる。
走行距離の機銃は、メーカーによって違いがあるがJAAI(一般財団法人日本自動車査定協会)が定めている基準がある。
皆さんも聞いたことがあるかと思いますが、10,000Km/年がおおよその基準だと考えるのが妥当です。
メーカーによっては、1Kmの超過で5円を課せられます。
20,000Km超過で・・・
20,000×5円=100,000円
走行距離は気を付けていないと超過する。
メンテナンスはディーラー以外でしたい
メンテナンスは自分かディーラー以外で行いたい。
点検や、車検といった検査を費用を抑えようと自分でやりたいのはわかるが、査定額が下がることもある。
契約時の確認をしておくことが必要です。
車をよくぶつける、壊す
車のダメージがあると、もちろん査定額は下がる。
車にキズやへこみなどによる車のダメージがあるとマイナス査定になります。
その度合いによって査定額が下がるとみていいでよう。
こちらも契約時に確認をしておくことが大事。
カスタムで個性をだしたい(改造車)
カスタムは原則禁止になっていることも。
好みの車になると、どうしてもカスタムを施したくなりますが契約内容によっては禁止になっていることもあり契約時によく確かめる必要があります。
またディーラーオプションやメーカーオプションは取り付けは問題なく設定できるメーカーがほとんどです。
個性のある車種を選びたい
こだわりのある車種を選びたい。
人とは違った個性のある車種を考えている人もいる。
売れ筋の人気車種なら査定もいいが、それほど人気がない車種になると査定も厳しくなることも考えておくことが大事。
タバコを吸う
昨今、タバコを吸わないのがあたりまえになっている。
タバコの臭いや汚れを嫌う人が増えているのも事実。
臭いに敏感になっていることもあり、査定には影響は必ずでてくる。
ペットを乗せてあげたい
ペットの臭いにも敏感。
ペットも家族、ペットを乗せてドライブなどを楽しみたい人もおられるかと。
連れていきたい気持ちもわからないこともないが、臭いは取れないもの。
車内の臭い汚れは、査定に大きく影響することは間違いない。
名義にこだわる
車検証を見なければ名義はわからない。
どうしても自分名義にこだわるなら銀行でローンを組み一括で払うことで自分名義にすることができる。
残クレで気をつける点!
残クレを契約する前に一度確認が必要。
【残クレ契約に一度は確認することとは】
- 低金利である
- 残金の再ローンの低金利
- 低金利によって値引き額が少ない
- 銀行・JA・労金の金利が低い
- 売却時は残価の値段に?
- 残のせ
最近では、「残クレ」を選ばれる方が多く広がってきています。
残クレに全ての諸費用(保険・車検・点検)をまとめプラスし、車のかかる費用も含まれているのでいざといった点検、車検の思わぬ出費に戸惑わなくて済む新たな車の選び方
低金利である
やはり決め手は「低金利」!
通常のローンより残クレの金利が低いことが選ぶ際のポイント。心にぐっとくるような金利の残クレでなければならない。
残価の再ローンが低金利
さらに、再ローンを組む時の金利も確認が必要。
残価に再ローンが必要な場合、そのローンの金利も考えておくことも必要になる。
契約前に確認をしておくこともおすすめします。
残価は、通常金利が4%以上の場合が多いのでその点も確認することが必須となる。
低金利によって値引き額が少ない
低金利ではあるが値引きやオプションが付かない。
低金利の設定になっているが値引き額がなくまたオプションなども付けてもらえないことも。
契約前の確認と交渉をよくしておくことが必要だ。
銀行・JA・労金の金利が低い
一度考慮するのが銀行系のローンだ。
残クレの金利も低いものがあるが銀行系のローンも安く設定されていることがある。
マイカーローンと比較して検討することも大事。
売却時は残価の値段に?
売却時は残価の値段にはならない。
契約前によく確認が必要なのが売却時は残価の値段にはならないことも確認をすることが必要だ。
なりますといった場合は、その根拠と契約書の確認をしておくことが大事。
残のせ
契約したディーラーで再度購入する場合、「残のせ」があることも。
今残っている残価を次の車に乗せローンの組みなおしができる裏技。
まとめ
今回は、車の購入「残クレ(残価設定ローン)」を組んで得する損する人(場合)をご紹介しました。
残クレで契約していて途中で車を手放すことがある場合によく勘違いされることがある。
それは現金化です。途中で手放したとしても現金化にはならないので気を付けなくてはいけない。
「残クレ」にも種類がありリースといったタイプもあります。
こちらは検査や車検、任意保険といった費用が含まれている。
※車検時の税金・自賠責保険は含まれない。契約時の確認は必要。
お車の購入時の契約には、様々なタイプがあり自分のライフスタイルや使用目的によって照らし合わせることをおすすめします。
お車の購入をお考えの方のお役にたてればうれしいです!
今回は、ここまでとなります。ご覧になられていかがだったでしょうか。また、別のブログも配信しておりますのでそちらもご覧下さい!
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